先生「おい田中!!遅刻だぞ!!」
田中「すいません。」
先生「いったい何をしていたんだ?」
田中「ね・・」
その瞬間、二人は閃光に包まれた。何が起こったのか分からぬまま
先生が意識を取り戻すと、それまで校舎があった場所は既に一面の火の海になっていた。
先生「田中!」
せめて目の前の生徒だけでも。先生は田中の名前を叫んだ。
田中「先生・・」
良かった。一人だけでも助かった。そう思って田中の方を向き直った先生は
残酷な現実を目の当たりにする。田中の下半身は完全にガレキに潰されており、
もはや助からないことは誰の目にも明らかだった。
田中「すいません・・、寝坊し・・ました・・」
先生「なんだそうだったのか、それなら許そう。」
先生は冷たくなっていく田中を前にして、それ以上の言葉が出なかった。
そういえば、以前別の国でも似たような事件が起こったと聞いた。
力を持たぬ我々は、所詮奴らのおもちゃに過ぎぬと言うことなのだろうか。
「カメハメ波の惨劇」より