金田一「犯人の指紋がついた凶器が、この学校内にあるはずだ!」
美雪「はじめちゃん……」
金田一「大丈夫。凶器さえ見つかれば、この連続殺人事件は解決さ」
〜約1年半後〜
金田一「美雪、卒業おめでとう」
美雪「ごめんね、はじめちゃん。私……」
金田一「なーに、手掛かりは一杯ある。凶器もそろそろ見つかるさ」
美雪「うん……」
金田一「そうしたら俺も勉強に集中して、すぐに卒業だよ」
〜さらに約半年後〜
金田一「美雪、大学生活はどうだ?」
美雪「うん、面白い先生が沢山いて、勉強も楽しいよ……」
金田一「はは。勉強ばっかりしてちゃ、体に悪いぜ」
美雪「はじめちゃん……」
金田一「そういう俺も、この事件ばっかりだけどな」
美雪「その、凶器は……」
金田一「もうすぐ見つかるさ。この学校の中にあるのは絶対なんだ」
〜さらに約4年後〜
金田一「おう美雪。仕事はもう慣れたか?」
美雪「ううん、まだまだかな。小さなミスばっかり……」
金田一「もっと気楽に構えろよ。ミスなんて、誰だってするさ」
美雪「うん、ありがとう。はじめちゃん……」
金田一「犯人だって、絶対にミスをしている。凶器は校内にある!」
〜さらに幾らかの年月が経過した後〜
金田一「はは。美雪もすっかり大人の女性って感じだな」
美雪「そうかな。中身はあんまり変わらないよ……」
金田一「でも、それが美雪らしくて、うん、いいと思うぜ」
美雪「はじめちゃん……」
金田一「俺も、あの頃から変わってないかな。まだ高校2年生だし」
美雪「あの、ね。はじめちゃん。その、私……」
金田一「もうすぐ時効だ。とうとう凶器は見つけられなかった」
美雪「その、実は凶器は私が……だから、あの事件は……」
金田一「美雪、言わなくていい。事件はもう終わったんだ。迷宮入りさ」
美雪「え? もしかして、はじめちゃん、元々解決させる気が……」
金田一「美雪、お前はもう犯人じゃない。だから、その、結婚しよう!」
美雪「うそ……はじめちゃん……」
金田一「必ず幸せにする。じっちゃんの、いや、俺の名にかけて!」
美雪「はじめちゃん……うん、ありがとう……はじめちゃん……」
※2010年(平成22年)4月27日に公布・施行された新法では、人を死亡させている場合、無期の懲役又は禁錮に当たる罪の時効は30年であり、死刑に当たる罪の時効はありません。そして、新法施行までに時効を迎えなかった事件についても遡及して新法が適用されます。新法の内容をしっかり把握して、間違いを起こさないようにしましょう。