浅田舞「織田信成の焼け落ちた目玉はプクプクと地面にへばりつき、その黒目は太陽を凝視している。続いてイチゴジャムのように焼け落ちる頬、鼻、口、顎。どのパーツも太陽のほうへヒクヒクとにじりよっている。むきだしになった鼻腔に唇の欠片がペタペタとへばりついている。突然、首からプスンプスンと穴が開き、中からミミズが垂れてきて胴体をつたっていく。粘りっけの強い液体状の顔がミミズを受け止めジュージューと燃えていく。からっぽになった首は黄緑に変色しており今にも崩れ落ちそうだ。これらの間中ずっと両足はボックスを踏んでおり一周するごとに皮膚がぺろりと剥がれ落ち、今では筋肉の神経が雑草のように地面にばらまかれている・・・」