息子「俺だって子どもじゃないっ!
彼女だって出来たし、もう酒だって飲める!」
親父「ははっ……そんなこと言っているうちはお前はまだ子どもだよ。
それより、お前彼女できたのか。今度ウチに連れて来いよ。
男だけの食卓は飽きてたんだ」
息子「親父、コイツが俺の彼女だよ」
彼女「あの、彼女です……よろしく」
親父「はははっ、コイツは息子に不釣合いな美人だな」
彼女「そんなっ……恥ずかしいです、義父さん」
親父「義父さんか……こいつぁいいや。ちょうど娘が欲しかったんだ」
息子「親父っ、こいつに子どもが出来ちまったよっ!」
親父「バカヤロー、お前の責任だろうがっ! 自分の責任くらい自分で取れっ!」
彼女「あ、あの……その……下ろしますから」
息子「そんな金がドコにあるんだよっ! 俺達まだ働いてもいないのに」
親父「……バカ息子がっ……」
息子「親父、倒れたって」
親父「バカやろう……お前、金がねぇなら、俺が払うしかねぇだろっ!」
息子「親父っ……まさか……」
親父「即金で大金得るにゃ、これしかなかったんだよ……」
息子「もしかして売ったのか、臓器をっ!」
親父「へっ……なんのことかな? ちょっと人助けをしただけだ……」
息子「……親父、やっぱりこの金で子どもおろすのやめるよ」
親父「俺がここまでしてやったのに、受け取れねぇって言うのかっ!
このバカがっ! ……つつ、叫ばせるなバカ」
息子「親父……アンタ見てて思ったんだ。俺も親父みたいになりたいって……」
親父「……ふんっ……誉めても何も出ないぞ」
息子「俺、アイツと結婚するよ……そして、お父さんになるっ。
正直、親父みたいになれるか分からないけど……。
これが大人になるってことじゃないかな?」
親父「バカ言え……親父の背中を見ているうちはお前はまだまだガキだ」
息子「そうだね……俺はガキだ。いつまで経っても親父の子どもだよ」
親父「おいっ……」
息子「なに、親父」
親父「幸せにな」
息子「頑張っていいお父さんになるよ」
タイトル 「コンドームに穴」