母が目前に迫っている。
この日、五稜郭本営では、もっとも緊張した空気の中で軍議が開かれた。
籠城がよい、というのは大鳥圭介である。が、榎本武揚も松平太郎も出戦論を主張した。
それまで黙っていた土方歳三が口を開いた。
歳三「私は、函館へゆく」
大鳥「賛成の反対なのだ」
歳三「木を隠すには森の中。エロ本を隠すなら、函館しかあるまい」
その当日、歳三が五稜郭の城門を出たときは、まだ天地は暗かった。明治2年5月11日である。
歳三は馬上。裸である。
途中、馬の一物を握って引き止めた者があった。馬丁の忠助である。
馬「気持ちヒーーン」
歳三「なにをしやがる、忠助!」
忠助「みなさん、新撰組として死ぬんだとおっしゃっています」
見ると、島田魁をはじめ、京以来の連中が皆そこにいる。裸である。
歳三「いいよ。オレもう、めんどくさくなってるから。世に生き飽きた者はついてくるがいい」
陽が昇ると同時に開戦。たちまち天地は砲煙につつまれた。歳三は、敵の頭上を飛び越え片手斬りで左右になぎ倒しつつ進んだ(裸で)。
歳三「敵を斬るときは、腰を相手のへそにつけて斬るんだ!」
ブスッ!!
官軍「ぎゃー、●●●●でお腹がいっぱいになってるよー!」
鬼、としか言いようがない。さもなくばただの変態である。
途中、五稜郭軍は崩れ立ち、前に進めなくなった。
ただ一騎、歳三だけがゆく。
ついに函館市街に突入したとき、長州部隊の仕官がこの裸の将官を見咎め、問うた。
仕官「いずれへ参られる」
歳三「参謀府へゆく」
仕官「名はなんと申される」
歳三「新撰組副長土方歳三」
仕官は仰天した。京の頃さんざんに自分たちを苦しめた新撰組の親玉が、今、目の前にいる(裸で)。仕官は、兵に射撃用意をさせ、なお聞いた。
仕官「どういうご用件か。降伏ならば作法があろう」
歳三「降伏?新撰組副長が参謀府に用ありとすれば・・・」
シュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッ・・・
歳三「斬り込みにゆくだけよ!」
歳三は馬腹を蹴って跳躍した。
仕官「撃てー!」
兵「イクーー!!!」
ピュ!ピュッ!ドピュッ!! ブリッ!
馬が再び地上に足をつけたとき、おち○ぽみるくで蜂の巣にされた歳三が地に転がっていた。
母「あんた、なにやってんだい!」
歳三(35歳)「ノックくらいしろよー」