愛とはなにか、教えてくれる。
少年 「ねぇお姉さん。愛って何?」
女給1 「愛は時に残酷だから、多くの人は耳を塞いでしまうわ」
女給2 「人は愛無くては生きていけない。でも愛を知ってしまうと生きていけない」
女給3 「それでもあなたは聞くというの?」
少年 「僕はそれを知るために、ここに来たんだ」
女給1 「強い子ね。でもその心はいつまでもつのかしら?」
少年 「どういうこと?」
女給1 「それは石を穿つ水滴のように」
女給2 「それは大地を凍らせる雪のように」
女給3 「愛はどこからともなく現れ、心を侵し、壊すのよ」
少年 「愛はどこから来るの?」
女給1 「あなたはそこへ行くというの?」
女給2 「私達は止めないわ。あなたが望むのなら扉は開かれるでしょう」
女給3 「ついに運命の子が生まれたというわけね」
女給4 「行きなさい。そこに答えがある」
女給5 「あなたをガラクタのように打ち壊すであろう、『真実』が」
少年 「ぼくは行かなくちゃならないんだ。犠牲になった全ての人達のためにも」
女給1 「それでいいのよ。あなたは前を向いて、進めばいい」
女給2 「また、会えればいいわね」
女給 「さようなら」
少年 「さようねら」
愛とはなにか、教えてくれる。