先生はもう駄目だよ、詩織。
きみへの感情の昂りを抑えられない。
詩織、きみが好きだ。
好きだ。
大好きだ。
魂がきみの心を求めているんだ。
こんなサバトでは、僕の情熱を満たすことなんてできやしない。
きみが必要だ。
この情けない中年を優しく包み込んでほしい。
詩織の仏様のようにあたたかい体で、とろけさせてほしい。
教え子の13歳をこんなに好きになってしまっていいのだろうか?
先生は病気なのか?詩織?
病気だとしたら、治してくれないか?
これは13歳の唇で治る病気なんだ。
頼むからキスしてくれないかな。
そうすれば先生は元気になって、黄色いレンガの道を歩いていけるんだ。
こんなに恋がつらいのは初めてだよ。
もう授業なんてできないよ、詩織。
恋を知る者に授業なんてできやしないよ。
もう限界だよ。
明日きみに思いを伝えるよ。
明日、きみが好きだと叫ぶよ。
好き好き大好き超愛してると叫ぶよ。
この恋を清算しなければ、僕は教師ではなく獣になりそうなんだ。
いつか、きみは僕の赤いネクタイを褒めてくれたね。
きみは赤が好きだった。
だから、明日の勝負服は赤で行くことにしたよ。
勝負服が赤だなんて、大井の帝王みたいでいいだろ?
的場文男なんて女の子にはわからないかな。
きみが赤を好きな理由ーーー
少年の心できみを好きになって、きみに恋して、それが理解できるようになった。
13歳の少女は心に炎を宿しているんだね。
13歳は炎を愛する者なんだ!
だから赤を愛するんだ。
明日は先生の炎を見てほしい。
少々焦げ付いているが、純粋な愛だ。
僕の全てを見せてあげる。
明日、学校で会おう。