冬に負けない女になれば、冬に亡くなった先生が帰ってくる気がして―
先生、全裸空手に対する世間の風当たりはまだまだ強いです。私は今東北の山奥の山道からも遥かに離れた名もない雪原にいます。これは寒さに打ち勝つとかそんなことではなく、あまりにも全裸空手が虐げられて初めは関東の体育館を全て出禁になりました。東海、関西、北陸、と拠点を変えるにつれて噂は流れてどの地方でも受け入れられることなく出禁となりました。幸い今いる東北は全裸空手の祖である二階堂さんの出身が秋田ということもあり比較的全裸空手に肯定的な方も多いです。
しかし、それは昔から全裸空手に馴染みのあるご年配の方の話。30代より若い世代からはまともな理解を得られずその結果がこんな山奥で一人寂しく修行する日々です。
先生、私は春になったら服を着ます。そうです全裸空手を辞め一般人として暮らすつもりです。先生、全裸空手を私の代で絶やすことをお許しください。
天国の全裸空手の先生「まだやってたんだ」