「しゃっくりだー! しゃっくりがきたぞー!」
「うひゃあっ。にっ、ににに逃げろー」
「おかーさーん! どこー! おかーさーん!」
「うわぁぁぁぁあああ」
「ひぃぃぃっ」
「タカシー! どこ行ったのーっ! タカ。キャッ」
「邪魔だっ。うおっ、しゃ、しゃっくりだぁ。ひゃー」
「あ、足が…………あ、あ、あ、ああああ。しゃっくり…………」
「おかーさーん」
「タカシ!? 駄目! 逃げなさい!」
「お母さんこっちだよ」
「お母さんは大丈夫だから。タカシ、お願い逃げて」
「やだっ。お母さんっ」
「タカシ…………」
「お母さん…………」
「っ! いけない。しゃっくりが!」
「お母さんっ」
「大丈夫。タカシはお母さんが守るから」
「うん……………」
『神様、どうかタカシだけでも…………』
CM
『ひっく、お兄ちゃん。しゃっくりが止まらないよぅ。ひっく』
『わっ!』
『ひゃうっ。ひどいよ、びっくりしたじゃない』
『ほら、止まったろ』
『わぁ、本当だぁ。お兄ちゃんありがとう』
『痔にはボラギ○ール』
「この町もしゃっくりに襲われたようだな」
「ひどいもんだ。見ろよ、親子で抱き合ったまま仏さんだ」
「逃げ遅れたんだろうな」
「くそっ、どうすればしゃっくりは止まるんだよっ!」
「わからない。だが、きっとしゃっくりを止める方法はあるはずだ」
「本当にあるのかよ?」
「わからない。だが、探すしかない」
「…………行くか」
「ああ」