「室内で昆虫採集というのもおかしな話だ。シロアリやゴキブリなどの害虫を探すならまだしも、カブトムシを見つけるのなら、もう少し真面目なやり方もあろう。材木になって蜜の湧かなくなった木の床に三人がかりでぞろぞろと注視し、真正面から対峙して捕まえてやろうなどという目論見は、人間の力の本質というものを理解していないとしか言えないのでは。
知恵を悪用して他人を陥れるペテン師は許しがたいが、その知恵を活用することにすら気付けないというレベルでは呆れて物も言えなくなりますね。このお猿の幼稚園以下のバカ三頭には、即刻、人間証明書を返上してもらって野に帰っていただきたい。しかし、自然は過酷であまりにも広いが、孤独は存在しない。仲間で身を寄せ合いバナナでもむしゃぶりながら、相応の余生を過ごすのもアリではないかと私は考えます。」
以上。大阪大学 人間科学部 人間科学科 教授 カブトムシ先生のお話でした。