東京、新宿。
かつて夢を追い求めた人々が集う場所。
そこに、彼はいました。
〜ザ・ノンフィクション〜
彼の名は、鬼太郎(仮名)。
1年前、長年勤めてきた探偵会社からリストラを言い渡されました。
−つい最近、食事をされたのはいつ?
鬼太郎「2日前・・・ですかね。
まあ今日はちょっとあてがあるので」
そういうと彼が向かったのは、コンビニエンスストア。
−なにをしに?
鬼太郎「ああ、見切り品の弁当をもらいに。
でも最近はそれすら分けてもらえないことが多くて」
彼のちゃんちゃんこに涙が落ちます。
−どうでした?
鬼太郎「追い返されましたよ。もう二度と来るなって」
彼が悲しそうな横顔を見せたときのことです。
鬼太郎「あっ!!ここだっ!!!」
彼の髪の毛が逆立ち、一目散に自販機に走る鬼太郎さん。
−どうしたんですか?
鬼太郎「やったあ、久々にアタリですよ!!」
彼が自販機のお釣り返却口から手を出すと、
そこには硬貨が握られていました。
鬼太郎「よしよし・・・んっ?なんだ!!!
ったく馬鹿にしやがって!!!誰だ!!!」
誰のいたずらか、100円玉にはべっとりと
木工用ボンドが塗られていました。