少年探偵 「山下さんを殺した犯人は田中さん、アナタだ」
田 中 「ちょっ、ちょっと待ってくれよ」
少年探偵 「何ですか?」
田 中 「俺は犯人じゃない」
少年探偵 「大体皆そう言うんですよ。じゃあトリックの説明に入ります」
田 中 「本当だって」
少年探偵 「もうよしましょうよ。じゃあトリックの」
田 中 「ちょっと待ってって」
少年探偵 「しつこいなー」
田 中 「証拠ならあるよ」
少年探偵 「へえ、なら見せてくださいよ」
田 中 「ちょっと待ってて。バリバリ、ほら」
少年探偵 「あっ」
100面相 「な?」
少年探偵 「100面相」
100面相 「いかにも」
少年探偵 「お前だったとは」
100面相 「驚いた?」
少年探偵 「うん」
100面相 「素直だな、それでもう分かってると思うけど」
少年探偵 「うん、山下さんが殺害された時刻と」
100面相 「我輩がダイヤを盗んだ時刻は」
少年探偵 「一緒」
100面相 「そういう事」
少年探偵 「田中さんは?」
100面相 「何だか慌てて屋敷を出ようとしてたとこを眠らせた」
少年探偵 「どこにいる?」
100面相 「裏の物置さ。まだ夢の中だろう」
少年探偵 「警部さん、物置へ」
100面相 「思いがけない手柄って訳か」
少年探偵 「あの」
100面相 「何?」
少年探偵 「ごめん」
100面相 「いいよ、犯人扱いは慣れてる」
少年探偵 「本当ごめん」
100面相 「いいって。それより我輩もう行くわ、上でヘリ待ってるし」
少年探偵 「わかった、気をつけて」
100面相 「またな」