90年代ロックの伝説となった2ndアルバム。
前作の荒削りなサウンドは一変。
磨き上げられた大理石のようにシャープでソリッドな音に仕上がっている。
(1)Smells Like Teen Spiritから(12)Something In The Wayまでの全12曲は、
質の高さ、音楽的な幅広さ、緩急の妙、どこを取っても間然とするところがない出来栄えで、
まさに名作と呼ぶにふさわしい。
スタジオアルバムとしての完成度は次作『IN UTERO』をも凌ぎ、
本作品をもって、NIRVANAの最高傑作と言っても差し支えないだろう。
一方で、この作品で聴かれるNIRVANAは本来の姿とは全く異なるという批判も多い。
他の音源を聴けば、その批判が正しいことはすぐにわかるだろう。
しかし、『NEVERMIND』が本来の姿であろうとなかろうと
人々は『NEVERMIND』のNIRVANAを求め続けた。
このアルバム最大の誤算はまさにこの点にあった。