・・・・忘れもしない。
あれは二ヶ月前のことだ。
私は私立アンチク小の工場見学で尾当産業の工場へ足を運んだ。
私のクラスは2年1組。
みんな低学年らしく手を繋いで楽しそうにはしゃいでいる。
実に微笑ましい。
私にもこのような時期が
あったのかと思うと感慨深くなる。
私はこの工場見学は成功のうちに
終わるだろう、そう確信していた。
ところが!
私たちが工場内の一画に
足を踏み入れた瞬間!
けたたましいサイレンの音が
響き渡った!
そして次の瞬間、私も含め
その場にいた全員が驚きと恐怖に顔が青ざめた!
私の8年間の人生の中で
あんな物は見たことがなかった!
「あれは一体何だ!?」
私がそう言うが早いか、あの謎の集団は・・・・
いや、これを公表するのは
あまりにも危険すぎる。
これを書いている最中にも
私は命を狙われているかもしれない。
真実を後世に伝えられないのは残念だ。
いや、むしろその方がいいのかもしれない。
・・・私は失意のうちにペンを置くことにする。
平成18年 12月8日
私立アンチキ小学校
2年1組15番 田島 上手