A「こういうのはどうだ?」
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│ 四コマ │
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│ 4コマ目│
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│ 1コマ目│
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│ 3コマ目│
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│ 2コマ目│
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B「見にくいよ、なんでオチが1コマ目に来てるんだよ!」
彼らは駆け出しの漫画家。独自の作風を目指し日々邁進しているのだ。
予想通りのBの応対ぶりに満足したAは予定していた行動に移る。
A「そこで、だ」
ハサミとのりを取り出す
B「あっ読者に並べ直させるのか!新しい!」
A「まず本を広げて」
B「はいハサミ」
A「一コマずつ切り取って」
B「・・・のりで一コマ貼りつける」
A「穴の開いたページをめくって」
B「あ、下のページの四コマが」
A「台無しだろ?」
B「のりの匂いがむかつくな」
― 喪失感 ―
彼等は思う。セロハンテープの時代が来たのだ。
セロテープともいうが。
セロテープの綺麗な円をクニャッと潰して筆箱に入れておいても、
普通に使える事を誰も知らない。