妹「か、火事だよお兄ちゃん! 部屋から逃げてー!」
兄「……この家は何回火事になれば気が済むんだ?」
妹「こ、今度は本当だよっ! 部屋から出てよお兄ちゃん!」
兄「その『今度』は四度目なわけだが」
妹「う、嘘じゃないもんっ! お兄ちゃんを無理やり部屋から出そうなんて考えて無いもん!」
兄「……いいから一人にさせてくれないか。もう疲れたんだよ」
妹「ぐすっ……ひっく…………。なんで……なんで出てきてくれないのよぅっ?」
兄「……」
妹「もうお兄ちゃんなんて知らないっ! バカぁっ!」
兄「…………」
妹「私、窓から飛び降りちゃうからっ! 止めるなら今のうちだよっ!」
兄「また嘘だろ。いい加減にしろよ」
妹「今度は嘘じゃないよ! 本当に飛び降りるからっ!」
ガラガラガラッ
兄「ちょ……待て! お前本気か!?」
妹「お兄ちゃんがいない世界なんか生きてて意味が無いもん! 死ぬしかないじゃない!」
兄「くそっ。止めろ!」
ガチャ……ガチャ……
バーン!
兄「止め………………」
母「……」(特技:声帯模写)