「自称」進学校の生徒だったの時の話。
私はノートを借りた。
「明日必ず返すから」
言われたら断れないタイプの人間を選んだ。
「いいよ、持っていきなよ」
その友人は気軽に応じた。
「よし、写すか。まぁゲームやってからでいいだろうw」
よくあるパターン。
結局試験前日に返した。
どんなに自分にとって不利益なことが起きても笑ってごまかす。
そういう性格の友人が怒ってた。
「もう時間がないし、暗記できないじゃん!どうすればいいんだよ!」
友人のそんな口調は初めて聞いた。
何とかごまかしたくて言ってしまった。
「どうにかするしかないだろ?w」
この勢いが家に戻るまで続くはずが無い。
私こそどうにかしたかった。
当時の私なりに論理的に考えた。
友人が悪く評価される事態は避けたい。
そのためには少しでも平均点を下げたい。
白紙回答か?いや―
「よう、久しぶり、スーパー卑弥呼w」
「ふざけんなよ、そんなんいつまでも言ってんじゃねー!」
「あはは、ごめんごめん、もう言わないよw」
ああ、こいつ10年経っても言われたら断れないんだな。