246 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/04/09(金) 21:20:46 ID:LqX89tP0
敵も認めた漢の褒美
前田利常(弱山ザコ之進)の家臣平野弥次右衛門の従者に五右衛門という人物がいた。
大坂の陣の際、真田丸を攻めていた五右衛門は、主人である弥次右衛門の楯になり、十八発もの銃弾を全身に浴びてしまう。だが五右衛門は
「なんのこれしき、かすり傷でござるわ!」と笑い捨てた。
五右衛門の剛気を称賛した真田丸の兵達は、
「名を聞かせ給え」と五右衛門に声をかけた。
「う……」だが五右衛門は困惑した。なぜならば、まだ名乗る姓を許されていなかったからだ。これを見た主人の平野弥次右衛門はすかさず
「我が姓をつかわす!」
と叫んだ。
これに五右衛門は胸を張り、大声で真田丸に答えた。
「われは平野弥次右衛門が下人、五右衛門である!これまで御供したる褒美として、たった今、姓を賜って平野五右衛門となり申した!」
すると真田丸から、平野五右衛門を称える祝福の拍手が湧き上がったのであった。
殺伐とした戦場の中の、ちょっと良い話である。
248 名前:人間七七四年[] 投稿日:2010/04/09(金) 21:37:09 ID:sEkh2D7v
>>246
( ;∀;) イイハナシダナー