弟はウミウシではあったが活発で誰からも好かれるような男の子だった。私にはその光景が気持ち悪くてたまらなかった。弟は一時間に一回身体から白いピラピラを出すのだが、それを機にかえって大きくなる姿も一様に気持ち悪かった。ある日、歯がないために何を言ってるのか分からず母にぶたれていたのだが、その姿も気持ち悪かった。その時母の手に白いピラピラがついてしまい、その後ゴム手袋をつけた母に再度怒られている弟の姿は気持ち悪いながらも興奮するものがあった。また、夏場のマンホールの上に弟を乗せると「ンモッホウ」などと叫びながら飛び跳ねるのだが、その姿も最高に気持ち悪かった。ある日あまりに気持ち悪すぎて私が弟にゲロをぶちまけてしまった際、「これが栄養になるんだぁ」と言いながら全身の穴からゲロを吸い上げ私に笑いかける姿は過去の人生でも類を見ない気持ち悪さだった。
─ これは魔法の国のルミカちゃんの物語。今日も得意の魔法で難事件をバリバリ解決しちゃうぞ〜