楳図かずお「あのね僕だけじゃなくて漫画家さんっていうのは想像力がすごい豊かだからカカシとデートしてって言われた時点でイメージがこうバァーって頭に広がるのね例えば僕は吉祥寺に住んでるんですけどデートといえばやっぱり井の頭公園ですよあそこで鯉にエサやったりまぁあそこの鯉は人からエサもらいすぎてとっても大きいから気持ち悪いんですけどねあと定番になっちゃいますけどスワンボートですよでもカカシさんは足が無いから僕がたくさん漕がなくちゃいけないねとか僕はこういう風に何でもすぐ想像しちゃうのねでも今の子供たちは脳が固いといいますかゲームばっかりやっていやゲームもたまにはいいんですけどねあんまりそればっかりになっちゃうのもどうかなって思うんですよねもっと漫画を読んだり本を読んだりっていう事の楽しさに気づいて想像力を鍛えて欲しいものですよ僕の漂流教室っていう作品の中でね仲田君っていう子供が恐怖を想像するあまり怪虫を生み出してしまうっていうエピソードがありましてその自分の想像で生まれた怪虫を消すために自分の頭を叩き割るんですけどねまぁそこまでやれとは言いませんけども漂流教室に出てくる子供たちはですねとても強い心で前述の怪虫以外にも次々襲ってくる試練を大人もいない世界で自分たちだけで乗り越えて行くわけですよ今の子供たちに足りないというか欠けているのはそういう物じゃないですかねそれでね僕がそのあと描いた14歳ていう作品ありますでしょあの中でも子供たちはたくましく生きてるのねすいませんちょっと話が逸れますけどこの作品の中には宇宙船が出てくるんですよ僕はSF映画がとても好きで中でもETってあるでしょあれが好きでね何といってもですね宇宙人って言いますと普通は科学が非常に発達したイメージがあるわけじゃないですかでもねあの映画に出てくるETというのはそれほど知能が高そうに見えなくてシンプルで動物的なんですよねそれがまた想像力をかきたてるといいますかねその影響か僕が宇宙船とか宇宙の造形物描く時も他の漫画家さんよりシンプルなんですでね子供の話に戻りますけどもね僕が描いたまことちゃんっていう作品の主人公に沢田まことっているでしょあれこそ僕なりの健全な子供像なんですよねやっぱり子供は色んなモノに興味を持ってね例えば小さい頃の僕みたいに万博とかSFとかなんでもいいんですよあのですね僕のSF作品にわたしは真悟っていうのがあるんですけどもその中で幼いカップルが東京タワーに登るシーンがありましてねこれ僕すごい気に入ってるんですよやっぱり子供は好奇心ですしそういう初期衝動的なものって大人になると忘れてしまうじゃないですか僕も初めて出版された時ものすごい嬉しかったんですよねそれでその後ずっと描いてるとだんだんそういう感激が無くなってしまいましてそれで大きくとり上げられたり映像化をするようになってもこれぐらい描いたらこれぐらいになるのは当たり前だとかそういう風に思うようになってしまってこれはいけないと思いましてねまさに初心忘るべからずですよねそういう時はですねまぁ自分の昔の作品を読んでみたり気分をリフレッシュといいますかそういう意味では犬やネコと触れ合ったり散歩したりするのもいいんですよ あと最近ハマってるのが案納もみじというさつま芋ですかねこれは原産が種子島でさつま芋の中でも良い物悪い物はあるんですけど良い物に当たるともう他のさつま芋は食べれないってほどおいしいのでみなさんもですね是非とも食べてみて欲しいと思