マッチ売りの少女「はーぁ、全然マッチ売れないわ」
無神経の島崎「お前の顔はどこかの民族ぐらいにしか通用しないからな」
マッチ売りの少女「もう実家帰って大人しく家業継ごうかしら」
無神経の島崎「家族と言う色眼鏡を掛けたままでも褒めようのない顔だけどな」
マッチ売りの少女「何よ!私だってプロポーズされたことあるんだから」
無神経の島崎「え?で、どうしたんだよ」
マッチ売りの少女「どうしたも何も私にはちゃんと好きな人いるから」
無神経の島崎「おい、鬼が機関銃持ってるより恐ろしい発言だな」
マッチ売りの少女「やっぱり私が恋するなんて相手にとっては迷惑なのかなー」
無神経の島崎「そうだよ。もうその男のことは忘れるんだな」
マッチ売りの少女「無理だよ。なんだかんだ言いながらずっと私のそばで見守ってくれてるんだもん」
無神経の島崎「おいおい、まさか」
マッチ売りの少女「ごめんね、本当ごめん。でも私、島崎のこと好きになっちゃったみたい」
無神経の島崎「はーぁ、俺の無神経もここまでとはな」
マッチ売りの少女「筋金入りだね」
無神経の島崎「うっせーな。ばーか(笑)」
マッチ売りの少女「じゃあ私帰るね」
無神経の島崎「おい、まだひとつも売れてないじゃんか」
マッチ売りの少女「もういいの。一番伝えたい思いを一番伝えたい人に伝えられたから……じゃあね」
無神経の島崎「……おい、待てよ」
マッチ売りの少女「何?」
無神経の島崎「マッチ置いてけよ」
マッチ売りの少女「……あぁ、そうだよね。もう必要ないもんね。はい、どうぞ」
無神経の島崎「じゃ細かいのないからこれで」
マッチ売りの少女「何?このお金、こんなのもらう理由ない」
無神経の島崎「うっせーな、全部買ったんだよ。っていうかお前明日から仕事暇だな。俺も暇だからデートしろよ」
マッチ売りの少女「なんだよ、メロメロじゃん」