〜1日目〜
塾講師「ちょっとあんたノート開きなさいよ」
生徒「何も知らねーのに俺に指図すんな」
塾講師「何なの、こいつ」
〜3日目〜
二人「あ!」
塾講師「あんたあの時の……」
生徒「お前あの時の……」
〜30日目〜
塾講師「またあんた来たの?」
生徒「うっせーな」
塾講師「何その言い方。本当はいろいろ教えてもらいたくせに」
生徒「別にお前のために来たわけじゃねーよ」
塾講師「あっそ。じゃ、うちら今日で終わりにしようか?」
生徒「別に。そしたら他の奴に教えてもらうからいいし」
塾講師「ちょっと馬鹿にしないでよ。うちだってあんただけに教えてるんじゃないんだから。あんたなんて月謝だけ貰えればそれだけでよかったんだから」
生徒「……泣いてんじゃねーよ、面倒くせーな」
塾講師「違うもん! 泣いてなんかないもん!」
生徒「俺が間違ってたよ」
塾講師「あきら……」
美紀を抱きしめるあきら
あきら「もうこんな仕事辞めろよ」
美紀「でも……」
あきら「心配すんな。お前の人生ぐらい俺が面倒見てやるよ」
美紀「受験はどうするの?」
あきら「ばーか、ここに来たときから俺の本命は美紀だけだよ」
美紀「あきら……」
あきら「馬鹿、泣くなって。美紀は笑った顔が一番だぜ」
美紀「うん。おめでとう」
あきら「え?」
美紀「元塾講師立美紀大学。受験番号0001番。あきら君合格です」
あきら「やったぜ」