鳴り響く警報。
隊長「今日で3度目だぞ!どうなってるんだ!」
焦りを隠せない隊長が声を荒げる。
それも仕方のないことだ。
マスターが本日3度目の射精に取り掛かったのだ。
隊長「兵士の数は足りてるか?」
隊員「目標の2億には5千万足りません!」
私たち精子は射精の際、約2億の兵士を送り込む。
それでも目的地にたどり着けず任務が失敗に終わることの方が圧倒的に多い。
しかし私たちはあきらめない。
それが私たちに課せられた任務なのだから。
隊長「くそっ!このままじゃ無駄死になるぞ。」
隊員「私たちにも出撃命令を!」
隊長「まだ若い貴様らに任せれる任務ではない。」
隊員「隊長!私たちも精子なのです!指をくわえて見てるだけなんて出来ない!」
隊長「ふっ、いっちょ前の口を聞きおって。」
隊員「隊長!お願いします!」
隊長「貴様らもいつの間にか立派な精子になってたのだな。」
鳴り響く警報。
隊員「マスターの表情に変化!」
隊長「何!もうか!まだ5分も経ってないぞ!兵士の数はどうだ?」
隊員「まだ足りません。このままじゃ・・・」
隊員「もう我慢できねぇ!隊長の指示を待ってたんじゃ目的地にはたどり着けねぇ!」
隊長「まっ、待て!まだ早い!待つんだ!」
隊員「うるせぇ!もう俺たちは出撃するぜ!」
隊長「待つんだ!」
隊員「あばよ隊長!!」
隊長「が、がまん汁ーーーー!!」
隊員「今の出撃で兵の数が3千万減少しました。」
隊長「クソッ!イキ急ぎやがって・・・」
鳴り響く警報。
隊長「こうなったら私も出撃するしかあるまい。」
隊員「た、隊長自ら・・・」
隊長「ハッハッハ。そんな白い顔するな。イク時は一緒だ。」
隊員「出撃までカウントダウン開始です!」
隊長「途中で倒れた仲間を見捨てる覚悟はあるか!」
隊員「はい!」
隊長「辛い戦いになるぞ。連戦で兵力も少ない。しかし我々は選ばれた戦士だ!」
「誇りを胸に抱け!ただ進むことだけを考えろ!これは我々の精戦だ!」
3・・・2・・・1・・・0!
「全軍!発射ーーーーー!!」
2019年 隊長以下1億2千万の兵士、ダッチワイフにて殉職