「どうして学校を辞めるんだ!」
「お兄ちゃんだって大喜利をやめたじゃない。学校なんて行かなくても世の中には学ぶべきことが溢れているわ」
「大喜利と学校じゃ比較にならないだろう!?」
「そうかしら?常にアンテナを張り巡らして大喜利に有利な単語や言い回しをメモし、TPO(TIME、PLACE、ODAI)に応じて温めてきた渾身のボケを、パターン化やかぶりを警戒しながら投稿する。大喜利をやっていたおかげで合コンで面白いことを言えたとか、面接で上手い切り返しができたとか、そんなことが少なからずあったはずよ?お兄ちゃんも気づかないうちに大喜利から多くを学んでいたのよ」
「それはそうかもしれないが・・・どうすれば学校を辞めないでくれるんだ!」
「ボケノートで一位とってよ」
「無理だ!」
「お兄ちゃんならできるわ」
「無理なんだ、ボケノートは・・・もうないんだ・・・」
「そんな・・・。それじゃあ、ぼけおめで優勝っていうのは?」
「だめだ、ぼけおめは周期とランク分けがあるんだ・・。仮に一度もつまづかずに優勝できたとして、その間お前は2か月近く学校を休んでしまう」
「そう・・・じゃあこの交渉は決裂ね」
「待ってくれ!」
「?」
「ネタボケ・・・ネタボケライフなら・・・今度ネタボケライフというサイトで大会があるんだ!」
「ネタボケライフ・・・あそこなら参加者も多いだろうし優勝するのは容易ではないわね。いいわ!優勝して見せてよ!」
「ああ・・・今から鉛筆でも削って学校に備えておくんだな!」
「登録名は私が考えていい?」
「うん」
まだ思いつかないみたい