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[第 1417 回] 視聴率1%を割ってしまったサスペンスの展開
新宿の路上で90年代のコミックスを中古販売しているユキヒデのもとに、三十路前後と思しきサラリーマン風の男がやってきて「弟をダメージ・ジーンズのように加工してほしい」と摩訶不思議な依頼をする。

「ジーパンの加工は夢の中でしかやったことがないし、人間とジーパンは勝手が違うのではないか」と遠回しに拒絶をするユキヒデに対し、サラリーマン風の男は「あなたが素人でも構わないし、弟のことはジーパンだと思ってくれていい」と爽やかに言うと、10万円をピン札で手渡した。

突然の大金に目が眩んだユキヒデが男に言われるがまま住所と電話番号を教えると、男はビニールシートに並んだ漫画本の中から『花さか天使テンテンくん』全17巻セットを抜き取ってから、高層ビルの谷間へと歩き去っていった。

後日、ユキヒデの自宅に13〜14歳程度のお世辞にもオシャレとは言えない男児が「チワーッス」という体育会系のノリで訪れてきたので、「ウチューッス」などと無理に相手に合わせつつ、infoseekで適当に検索をして出てきた加工法(紙やすりでこする、ペンキを散らす等)を次々と試していくと、男児は見違えるように格好良くなっていった。

「自分には元からダメージ加工の才能があり、とうとうその種から芽が出たのだ」と確信をしたユキヒデは、調子に乗って「Everything is washable」という謎の言葉を叫びながら全自動洗濯機に男児を突っ込み仕上げを始めるが、男児は間もなく水死してしまう。

逮捕されては人生が終わると判断したユキヒデは男児の遺体を押し入れに隠し何事もなかったかのように普段通りの生活を再開するが、ある日路上販売から帰宅すると「弟のダメージ加工はまだ終わりませんか?」というメッセージが留守番電話に残っていた。

もう隠し切れないと観念したユキヒデはサラリーマン風の男に電話をかけ自宅に来てもらいすっかり状態が変わった男児の遺体を見せるが、男は別段驚きもせずむしろ満足げな顔になり「クールなジーンズが完成しましたね」と微笑む。

ユキヒデが混乱して何も言えずにいると、男は履いていたスラックスをおもむろに脱ぎ始め、ダルダルになった男児の遺体の口を大きく広げて順々に足を突っ込み、さながらジーンズを履くように装着すると、「嗚呼、ピッタリです。あなたは実に良い仕事をしてくれました」と言い、追加報酬の10万円を置いて立ち去っていった。

新宿では昔から、『少年ジャンプ』『少年マガジン』などと荒々しく書かれた看板を設置し、雑誌や漫画本を路上販売する光景が見られるが、最近その中に、『少年ジーンズ』という一風変わった看板を掲げる店が出ていることがある。

もし、あなたが奇抜なデザインのジーンズを欲しがっているのなら、ユキヒデと名乗る店主が営業するその店を訪れてみると良いかもしれない。
56.26 pts [86.8]
1 /146位 (100.0%)
by ジャスティス智彦




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47.16 pts [65.5]
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54.16 pts [73.7]
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